共食いキャラクター

twitterで友人からこんな共食いキャラの"通報"があった↓
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牛さん!一緒に踊ってるそいつは仲間じゃないぞ!というか、そのコック姿のダンスパートナーの顔が、例のスペインの"修復"されたフレスコ画っぽい。


そうしたら、これまたtwitterで鋭いご指摘が。


そうそう!サヴィニャック!
実は拙著『共食いキャラクター』の中でも一、二を争う衝撃的な共食いブタ(@ta_onoさんよりいただきました)のこれ↓
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これ、おそらく元ネタはサヴィニャックのこれだと思うんですよ。
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人気の高い、レイモン・サヴィニャックの絵。日本でも森永チョコレートやサントリーのポスターを手がけています。「エスプリの効いた」と評されることの多いサヴィニャックの作品ですが、まさか共食いキャラを世に広めた一人だったとは!エスプリこわい!

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関西の方にはおなじみの雑誌 "Meets" で共食いキャラについて書きました。

Meets Regional 2012年 03月号

大阪って、共食いキャラたくさんいるのよね。特にブタ。ブタ特集の今号のMeets。記事中にも書いたんだけど、東京に比べて豚の料理が充実している結果、「キング・オブ・共食いキャラ」であるブタのキャラが多いのだ。なげかわしい。

って、「なげかわしい」って書いたのに、この号の表紙からしてこれですよ!
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ほか記事でも要所要所に共食いブタが配置。
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要するにわれわれは、いまだブタ料理をフィーチャーする際に、共食いキャラを出す以外の表現方法を獲得していないということなのだろう。共食いキャラ大国・日本の夜明けは遠い、と思った。

といいつつ、なんだかおいしそうなブタ料理のお店がたくさん紹介されてて、こんど大阪行ったら食べに行こう!ってお店がいくつか。自らなげかわしい。


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各種共食い種族が集まった、いわゆる「コンビネーションプレイ」である。見事だ。

いや、これを見事と言ってはいけないか。上に積み重なっていく「ブレーメン系」は肉屋によくみられるコンビネーションの王道ではあるが、悲しみを誘うのは右下のヒヨコだ。

子世代に共食いキャラをやらせるのはまずい。それだけはやめてほしい。親鳥はにっこり笑っている場合ではない。わかってんのか。

ウシのやや怪訝そうな表情が印象的である。

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共食いキャラ鑑賞で常に問題になるのはそれが「単なる食材の表現か、キャラか」という点だ。というか、そんなの問題にしているのぼくだけですか。

そして共食いキャラ界における有名な法則「進化系統的に人間に近いほどかわいそう」。このキャラ群は、この2つのポイントをみごとに表現している。

ご覧いただきたい。やはりいちばんかわいそうなのはブタさんだ。人間と同じほ乳類仲間。かわいそう。

ほかの魚介類は比較的心穏やかに見ることができる。カニとかタコはちょっとかわいそうだけど。イカにいたっては完全なる食材表現。

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共食いキャラが少ない魚介界。「進化系統的に人間に近いほどキャラ感が増す」という法則があるのだが、そんななかでこれは珍しい事例。ここまで完全にキャラ化している魚は珍しい。

いうまでもなくこれは着込んだ着物によっているわけだが、逆にそうでもしなければ魚というものはなかなかキャラ化しないということを物語ってもいる。いや、べつにそこまでしてキャラ化していただかなくてもいいんだが。イョーッ、じゃねえよ。

しかしよく見れば、にっこり乾杯をする魚に指ついたの手。じっくり見ていると気持ち悪い。右のトリがあくまで羽であるのと好対照だ。というか、その羽でジョッキ持てるんだ。びっくり。

となると、これは二人羽織かもしれない。中に人間が隠れていて、あたかも魚が乾杯をしているかのように見せかけた。着ぶくれた着物にその疑惑がさらに高まる。

そこまでして共食いキャラを成立させたいか、と人間の罪深さに慄然とする作品。というか、魚の後ろで二人羽織って生臭そう。

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ややうつろな瞳をした共食いウシさんとブタさん。「うまか処」のサブタイトルが切ない。

ポイントはウシさんがそっとブタさんの肩に手を回している点だ。悲しい運命を背負ったもの同士、種族を超えたシンパシー。左手でならすベルの音は優しさに満ちている。

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「工場萌え」の聖地、四日市の共食いキャラ。工場に夢中にならずにちゃんとこれをおさえていた自分は偉いと思う。 

共食いキャラ出現率99%を誇るタコ焼き屋。大阪のタコ焼きはやっぱり違う、大阪ではタコ焼きでごはんを食べる、大阪のおばちゃんのヒョウ柄はヒョウの柄ではなくてヒョウの顔が描いてある、など大阪のタコ焼きに関してはかねてから議論百出しているが、問題はそういうことではない。これらの話題はいわばレッドヘリングだ。問題は共食いタコだ。なぜタコ焼き屋にはほぼ必ず共食いタコがいるのか。 

ぼくの「進化系統的に人間に近づくと共食い感が高まる」という共食いキャラ仮説でいうと、おそらくタコは低共食い度の生き物だからではないか。ついカジュアルに起用してしまうのだ。悲惨さが少ないから。タコってキャラ化される際にデフォルメされきっていて、正直ぼくもあまり同情がわいてこない。

 この共食いタコもしかり。これがブタだったらたいそう悲惨だと思うが、ご本人も見る方も「ま、いいんじゃね」って感じだ。タコの口ってそこにはついてないらしいし。ぼくとしてはもはやこれはタコじゃない何かなのだと思うことにしている。

 あと、装テン的にもなかなかにダイナミックで興味深い作品だと思う。

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コックだ。共食いだ。この愁いをおびた表情はどうだ。やさぐれてる。

エプロンの汚れが何かを考えると、やさぐれるのも無理はない。「すきでやってるわけじゃないんですよ…」という声が聞こえてきそうな小首のかしげ具合。

あまつさえ、その所行を晒されるかのような飾り窓に置かれた彼。不憫でならない。 

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いささか旧聞に属することですが、過日、静岡朝日テレビのピエール瀧のしょんないTVという番組にゲストとして出演してきました。

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ピエール瀧さんと静岡の街に繰り出して共食いキャラを探したしだい。たのしかった。

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いちばんうれしかったのは、工場萌えのことを知ってくださっていたこと。まあ、台本かもしれませんが。
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 共食いキャラでのTVメディア出演は初めてで、新鮮でした。静岡もすてき(一泊して翌日、富士に工場見に行った)。



神奈川県は川崎の繁華街でほがらかに共食いを勧めるブタさん。食べ放題。「おいしいよっ」のちっちゃい「っ」が罪深い。というか、その後のハートマークもいかがなものかと。しかも左下では経済性までアピール。嗚呼。

と、思いきや、裏面がすごいことに。



食肉仲間への裏切り。しかも語尾には☆。

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