共食いキャラクター

タグ: とんかつ


 
 嗚呼、これはかわいそう。なにがかわいそうって、たぶんこのブタさんは自分が店頭でなにをやらされているのか分かっていない点である。この天真爛漫な表情。しかもボディにカラフルに「とんかつ」の文字。
 
 「あのー、どういうアルバイトなんでしょう」
 「ああ、きみは店の前でにっこりしていればいいから」
 「それだけでいいんですか?」
 「あ、あとちょっと体に描かせてもらうけど」
 「あのー、ところでここって何のお店なんですか?」
 「きみは、そういうことは気にしなくていいから」
 「はあ」

 あー!かわいそう!しかし、食材にならなかっただけまだマシか。いや、明日にでもそうなってしまうかもしれない。

 「どうだね、仕事にはもう慣れたかね?」
 「ええ!おかげさまで」
 「じゃあ、来週からは別の仕事にまわってもらおうかな」
 「わかりました!」
 「(そろそろつぎの募集をしなくちゃな…)」

 あー!かわいそう!

 共食いキャラ収集をしていると、こういうストーリーが浮かぶようになってくるのだ。店頭で涙ぐまないように気をつけたい。



 立体である。

 しかも招き猫スタイルという浮かれっぷり。その出で立ちからして板前さんのようだ。小脇には豚肉の消化を良くするともっぱらの噂のキャベツ。

 しかしよく見ると、なんだか目が死んでいる。仲間を食えと勧めることのストレスが彼をこうしてしまったのだろうか。じっと見ていると悲しみが襲ってくる共食いキャラである。こんなものじっと見つめているのはぼくぐらいのものでしょうが。


 
 これも非常に共食いキャラらしい出来映え。まずその描写能力の稚拙さが際だつ。共食いキャラには、なぜかこういうヘタクソな絵が多いのだ。ただでさえおぞましい共食いキャラが、そのうかつな画風と相まってさらにこわい感じに。

 まずもってその右手はどこから生えているのか。というか、左手が短すぎないか。いやいや、それより前にそのフライパンの中身はなに?だいたいなぜ黄色い?

 つっこみどころ満載だが、満載過ぎて突っ込んだら負けという気がする。妙な首の長さとにんまりとした笑顔が憎らしい、珠玉の共食いキャラである。
 
 


 
 このブタさんは個人的に思い入れのある共食いキャラである。ぼくが意識的に共食いキャラを収集しはじめたきっかけとなったのが彼なのだ。彼だか彼女だかは不明だが。

 帽子からしてコック長らしきブタ。陣頭指揮をとり、仲間の肉をさっくりジューシーに揚げていく。あまつさえナイフとフォークを手に食べる気まんまん。「山道」という名前は、その生きる険しさを表現したものか。

 シンプルなタッチで共食いキャラらしさを存分に表現した名作。ことさら鼻だけピンク色にした点も心憎い。

 ぼくの通っていた幼稚園のそばにいる共食いキャラである。思えばこれを見て育ったから、ぼくはこうなったのか。

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