
焼き肉屋店頭で、ウシさんとブタさんが並んでサムアップ、したなめずり。しっかりしろ。良心はどこへおいてきた。
コック帽にエプロンから見るに、舌なめずりにとどまらずどうやら積極的に調理も行う身分らしい。良心はどこへおいてきた。
しかもこのふたり、焼き肉の本場韓国でも多く見かけた方々。どうやら海を越えて活躍する共食いキャラ斡旋組合かなにかが存在するらしい。世も末だ。
「紹介されたものを楽しむだけでなく、自らも研究をしなければいけないという使命に駆られました」
うなぎという珍しさもさることながら、自ら仲間を調理し「おいしいよ!」とまでのたまう非情さも見逃せません。焼かれている仲間の痛々しいことと言ったら。妙につぶらな瞳も印象的です。
法被とハチマキ、団扇のようにパタパタさせているヒレ、飛び上がる眉など、まるで縁日の屋台のように陽気です。
正直同情できないくらいだと思いましたが、あまりに白々しい笑顔を見ると、彼もこうしなければ生きていけないのだろうか、と思いを巡らせてしまいました。
「裸エプロンで客を悩殺せんとする肉感的な豚。まさに仲間を売って平然としているみだらな雌豚といえましょう」
「鼻にOPENの文字をぶらさげ、笑顔で調理後の仲間を運ぶ。冷静に考えると、かなり酷いキャラです」